UR 小石団地 閉鎖
先日少し触れた件を改めて。UR / 旧 日本住宅公団 小石団地(福岡県北九州市若松区)が廃止・閉鎖されたことを2023年7月に確認した。UR によると来年の下期以降に土地譲渡の公募が行われる予定だ。そこで、記録のために閉鎖状態の写真を上げておく。#団地 #日本住宅公団 pic.twitter.com/q0nmceTb9w
— タケ (@take_all_a) August 7, 2023
小石団地の住棟は、切妻屋根が架かる平屋建ての長屋形式だった。公営住宅ならともかく公団住宅でこのタイプは極めて珍しい。
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Googleマップ https://t.co/zOrJru1GIv pic.twitter.com/q4A6feAylc
1955・S30に発足した日本住宅公団は、低層棟は基本的にフラットルーフで設計した。私が把握する公団初期(昭和30年代)における勾配屋根の低層棟は、小石団地の他は阿佐ヶ谷住宅(東京都)などに建てられたいわゆる「前川テラス」と、香里団地(大阪府)くらいだ。 pic.twitter.com/LEn1V4wfuv
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その阿佐ヶ谷住宅と香里団地の低層棟は2階建てであり、当時の平屋はおそらく小石団地だけ。昔ながらの木造長屋をそのまま鉄筋コンクリート造に置き換えたような外観の小石団地は、戦後日本で住環境の近代化を先導した日本住宅公団の仕事としては、異例中の異例である。 pic.twitter.com/a6ZyGm8LGB
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なお、公団住宅のデザインが多様化した昭和50年代以降は、勾配屋根の低層棟が積極的に建てられるようになり、その多くは2~3階建てだが平屋建ての事例も少数ながら存在する。 pic.twitter.com/Hggj638n5Z
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なぜ小石団地の設計ではあえて平屋を選択したのか。この敷地の場合は、平屋で隣棟間隔を詰めた方が住戸数を増やせたからではと推測するが、明確な理由は分からない。 pic.twitter.com/G8nGh7fi4O
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建具は竣工当時の木製のまま。 pic.twitter.com/rIWqZdAjl9
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庭に面する掃き出し窓だけは雨戸が付いていた。この点も珍しい。 pic.twitter.com/ofJZAtXHFp
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妻側。 pic.twitter.com/lmMDSpfl2P
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モザイクタイルで書かれた住棟番号。10単位なのは、1の位に住戸の番号を割り当てて住所を示すためと思われる。全7棟。 pic.twitter.com/m6SWh0ENfI
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敷地南端の空きスペースはプレイロット(公園)。2000年代まではブランコがあったものの、10年代前半には撤去されていた。一方、写真は割愛するが北端のプレイロットの遊具は団地廃止まで存続した。 pic.twitter.com/ThDw8Tkbrq
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裏側の道路とその向かい側の公園から見る。 pic.twitter.com/P3OiqhZ4Hn
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組織名が UR 都市再生機構になって以降、改修工事の際に「公団」の文字は撤去されるケースが多いのだが、そういう機会がなかったからか小石団地は最後まで竣工当時の銘板が残った。 pic.twitter.com/7sqGZU25sw
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