新福岡県立美術館プロポーザル 隈事務所案の模型
新福岡県立美術館の設計者を選定するプロポーザルの2次審査が2023年1月に行われ、隈研吾建築都市設計事務所が最優秀者に決定。同事務所案の模型と提案書が、福岡県庁1階ロビーに展示されている。期間は2023/2/20〜3/3。 #隈研吾 pic.twitter.com/Z5TM38gBYT
— タケ (@take_all_a) February 28, 2023
展示期間が2週間と短い上にお役所なので開いているのは平日のみ。新しい福岡県美に興味があっても、東公園の県庁までわざわざ見に行ける人は少ないだろう。ということで、私が撮影した隈事務所案の模型写真をアップしておく。 pic.twitter.com/NhDFYQGnOQ
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敷地は大濠公園の隣地で現在は福岡武道館が建っている。この武道館(本館、相撲場、弓道場)は市内の別の場所に移転する予定で、移転が完了して現施設を解体した後、新しい福岡県立美術館を建設するというスケジュールだ。開館は2029・R11年度の予定。 pic.twitter.com/Je2nhRlUny
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模型は縮尺 1/300 と 1/150 のふたつ。まずは周辺まで表現された 1/300 の方から見ていく。 pic.twitter.com/fCIY1BR68p
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左の建築は福岡市美術館(前川國男、1979・S54)。前川さんが設計した市美と隈さんの県美が大濠公園の日本庭園を挟んで並ぶ形になる。 pic.twitter.com/zRAS2P10xw
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展示は隈事務所案だけ。2次審査で競った他の3者(AS[青木淳・品川雅俊]、SUEP・昭和設計、西澤・EIKA studio)の模型と提案書は無し。なお、県公式サイトに4者の提案書がPDFで公開されている。https://t.co/3F3cuU5FV3 pic.twitter.com/MMruqKoAkT
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国体道路側の俯瞰。また、県庁サイトとは別に「新福岡県立美術館が大濠公園にできるまで」という専門サイトもオープンしている。で、いまチェックしたら県庁の展示は最終日は15時までとのこと。最終日に行くつもりの人は注意されたし。https://t.co/QAHSvOGR7P pic.twitter.com/rdzsCOvYt6
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プロポーザルの2次審査については、結果発表後に隈研吾氏以外の3者がツイッターで選考プロセスに疑問を呈するなど、建築クラスタで物議を醸したが、いまその問題に深入りはしない。興味がある人は私が作成した togetter のまとめを読んでほしい。https://t.co/lXZjWCdG7z pic.twitter.com/hopdIcCXLs
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新福岡県立美術館の設計にあたっては、既存の日本庭園との関係性が重要なポイントだ。4者の中では隈事務所案が庭園の原形をできるだけとどめる提案になっていて、この点が選定に大きく影響したような気がする。 pic.twitter.com/wyJ4GnI8SA
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AS案もなるべく日本庭園を保ちつつ、美術館機能を近接させるという意欲的な提案だったが、隈案は一番いい位置にレストランを配置した。大濠公園に飲食店がまだ足りない現状をよく分析している。 pic.twitter.com/BYMEvkzokU
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まあ、なんだかんだ言っても隈事務所案は要所を押さえている。知っている敷地だけにプランニングの上手さはよく分かる。4者の中で最も堅実なプランで面白みは足りないが、私が審査委員でも隈さんを選ぶだろうな。くやしいけど。 pic.twitter.com/VTnJfUVjYo
— タケ (@take_all_a) February 28, 2023
もう少し下げた目線で見るとこんな感じ。 pic.twitter.com/B66wWyI2TI
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さらに目線を下げる。大濠公園の池の島から望遠レンズで見た光景におおむね相当する。今夜はここまで。1/150 の模型は明晩に。 pic.twitter.com/fvH1Ilwocr
— タケ (@take_all_a) February 28, 2023
新福岡県立美術館プロポーザルで選ばれた隈事務所案の話の続き。ここからは 1/150 の模型を見ていく。 pic.twitter.com/bEHYbP0NC4
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
念のために言っておくと、まだプロポーザルの段階であり、このプランをベースに設計を進めるとしてもいろいろ変わる可能性はある。 pic.twitter.com/k11s85E33n
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
日本庭園側から奥の方に次第に高くなる各展示室の天井高の差が外観に現れていて、さらに屋根や庇を重層的に見せることで建築の存在感を和らげている。今の福岡県立美術館は天井の低さが弱点で、新施設によってようやく大型作品が展示できるようになる。 pic.twitter.com/MUEcyH5lLB
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
建築の中心軸に「メディアヴォイド」と呼称する吹き抜けを配置。 pic.twitter.com/y6u6SMKGCk
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プロポーザル提案書によると、模型に人やオブジェが置かれた部分以外の屋上については、今のところ立ち入りを想定していないようだ。 pic.twitter.com/rOHgL3BAy3
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大濠公園側をアップで見る。 pic.twitter.com/LEFYDYxHwL
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アイレベルに近いアングルで大濠公園側の立面を見る。 pic.twitter.com/oEn905OF1K
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
同じくアイレベル近くで見た国体道路側の立面。 pic.twitter.com/I5tfSMQE7k
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
ちなみに、現在の福岡県立美術館は佐藤武夫氏の設計により1964・S39に竣工した。当初は福岡県文化会館という美術館と図書館の複合施設だった。 pic.twitter.com/dvo5LToH2i
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
新施設に移転後の用途は未定だが、2010年代に耐震補強工事を行った上、現在も6/4まで何かの工事のために休館中なので、福岡県はしばらく使い続ける意向だと思う。 pic.twitter.com/1bOdUj916U
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
できれば、隈事務所案の模型は人が多い天神地区にある現在の県美に展示してほしかったな。県美のプロジェクトだからそうするのが筋だろう。2月中旬から月末まで1階展示室は空いていたはずだけどね。 pic.twitter.com/4dVdCxwqSo
— タケ (@take_all_a) March 1, 2023
余談だが、模型が展示された福岡県庁の設計者は黒川紀章氏だ。竣工は1981・S56。 pic.twitter.com/W93j5lkqaR
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