博多リバレインの可動橋と博多祇園山笠
#博多リバレイン (福岡市博多区)のアーケードに架かる橋(渡り廊下)は #可動橋 として造られており、毎年7月に開催される #博多祇園山笠 のときだけ橋桁が上昇する。撮影は2022年7月14日。#橋の日だからおすすめ橋を紹介するhttps://t.co/HR3G4upvJy
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
可動橋が上がる前と上がった後。手前は博多リバレインの飾り山。 pic.twitter.com/4KQ62DuU2y
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
橋桁が上がった後、博多リバレインのアーケードを通る #大黒流 (だいこくながれ)の流舁きの動画。実際は上げなくても舁き山と橋桁は接触しないのだが、ご神体である山笠の真上に見物客がいることを避けるために跳ね上げている。https://t.co/H0pfNqUK0x
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
私が博多リバレインの可動橋の存在を知ったのは、昨年(2021)に博多リバレインの飾り山を見に行き、現代アートの作品でもあるこの橋のキャプションを読んだときだ。しかし、2020・2021年はコロナ禍のせいで流舁きは実施されず、橋が動く機会がなかった。 pic.twitter.com/SFH5JsBo4Q
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
今年(2022)は流舁きも含めて博多祇園山笠の行事が3年ぶりに完全実施され、上昇した橋桁とその下を通過する舁き山の光景をようやく見ることができたという次第。 pic.twitter.com/TdOJEGe6Yt
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
可動橋を動かす手順は次の通りである。17時頃に作業員が到着すると、まず橋桁直下の通路への立ち入りを規制。なお、リバレインセンタービル側のピロティ(写真右)からアーケードの通り抜けは可能だ。 pic.twitter.com/5XsffjItxI
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
リバレインセンタービル側上部の建物内部にウインチが設置されていて、壁面にワイヤーロープと取付金具が吊り下がっている。これがゆっくり降りてきて、先端部の金具を作業員がキャッチする。 pic.twitter.com/TeVLjRyFwb
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
この金具を橋の反対側=ホテルオークラ福岡ビル側の端部に取り付ける。 pic.twitter.com/LDhMqSU7YE
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
そして先ほどの動画のように橋桁が上昇し、完了すると通行規制を解除。だいたい17時20〜30分にかけて大黒流の舁き山が博多リバレインの周囲やアーケードを舁き廻る。舁き山が去ると橋桁は下降するが、私は舁き山を追いかけていったため下がる様子は見ていない。 pic.twitter.com/IXb6UzbW6x
— タケ (@take_all_a) August 4, 2022
昨夜の続き。一応、博多リバレインの可動橋については昨年にツイートして下記のモーメントにまとめているのでお読みいただきたいが、多少これに重複しつつ情報を補足しておく。https://t.co/FyEqIWov4k
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
博多リバレインは福岡市博多区にある複合施設で「リバレインセンタービル」「ホテルオークラ福岡ビル」「博多座・西銀ビル」の3棟で構成される。竣工は1999・H11年。設計は日建設計、観光企画設計社、日本設計 他による。 pic.twitter.com/oKsAwBH1Uq
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
3棟の主な用途はリバレインセンタービルがショッピングモールと美術館、ホテルオークラ福岡ビルはホテル、博多座・西銀ビルは劇場とオフィス。ただ、リバレインセンタービル以外の2棟にも店舗は入っている。 pic.twitter.com/gBrHByLqeM
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
3棟を隔てる空間(公道と公開空地)は「リバレイン通り」と名付けられ、このうちリバレインセンタービルとホテルオークラ福岡ビルとの間はガラス屋根で覆われたアーケード(イタリア風にいえばガレリア)になっている。 pic.twitter.com/t5hBGQFHtg
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
博多リバレインができる前のこの場所には寿通商店街や下川端商店街があって栄えていたが、商業の中心が天神地区に移行するに伴い衰退していった。博多リバレイン公式サイトに全盛期の寿通商店街の写真が載っている。https://t.co/2ByTzEkz1N
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
そこで再開発として博多リバレインが建設された。リバレインセンタービルとホテルオークラ福岡ビルは下川端地区第一種市街地再開発事業、博多座・西銀ビルは下川端東地区第一種市街地再開発事業に基づく。
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
福岡市 > 下川端地区第一種市街地再開発事業https://t.co/YyhHtq7MOA
再開発によって古い街並みは消えたものの、リバレインセンタービルとホテルオークラ福岡ビルの間のアーケード / 公開空地は、かつての道路位置を継承している。
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
画像は「今昔マップ」のキャプチャに加筆。左:1985・S60発行の地形図、右:最新の地形図。
この画面のURL https://t.co/lcf7o5GqW7 pic.twitter.com/sU6kAueU8E
ハイグレードなショップやホテルや並ぶ再開発施設に、伝統的な祭りが可能な空間や仕掛け(可動橋)が取り入れられたのは、山笠を愛する博多っ子の地権者 / 地元住民がしっかり主張したからだろう。 pic.twitter.com/fxxYt83dlv
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
ところで舁き山を持つ「七流」のうち博多リバレインを通るのは大黒流だけで、山笠期間中に3回通る。この辺も簡単に説明しておこう。「流(ながれ)」とは町の区画分けの単位で、豊臣秀吉の時代に行われた区画整理事業「太閤町割」に端を発する。 pic.twitter.com/cTYO0QQs5G
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
複数の町で構成される「流」は統廃合の結果、現在は恵比須流・大黒流・土居流・東流・西流・中洲流・千代流の七流になっている。博多リバレインの場所はもともと大部分が大黒流に属していて、再開発後も変わっていない。
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
山笠ナビ > 博多祇園山笠 「流」エリアマップ https://t.co/2ZDaHzu7jS
博多祇園山笠における山笠は、近代以降、電線対策として背の高い観賞用の飾り山(飾り山笠)と、人が担ぐ背が低い舁き山(舁き山笠)の2種類が作られるようになった。
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
※ 博多祇園山笠では担ぐことを「舁く(かく)」という。 pic.twitter.com/neHwPlyFoq
博多祇園山笠の期間である7月1日から15日のうち、実際に山笠を舁くのは10〜15日。日によってコースは異なるが、各自の流の区域内を舁き廻るか区域外に出るかで大別できる。前者のコースには「流舁き」「朝山」、後者は「追い山」「追い山ならし」「集団山見せ」「他流舁き」がある。 pic.twitter.com/b93354OX7t
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
大黒流の舁き山が博多リバレインを通るのは区域内を舁くときで、「流舁き」は7月10日と14日の17時に、「朝山」は11日の5時に山小屋(舁き山の設置場所)を出発し、おおむね十数分から20分後くらいに博多リバレイン付近に差し掛かる。
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
基本的にこのスケジュールは毎年同じだと思うが、現地で見物するなら博多祇園山笠公式サイトの「コースマップ」のページでその年の最新情報を確認した方がよい。https://t.co/HtfiMSnpRO
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022
従って可動橋が動くのもこの3回だ。私が14日の流舁きを見物したときは、舁き山が山小屋をスタートする17時頃に可動橋を動かす準備を始めたので、朝山の場合はたぶん5時だろう。来年以降、もし現地に行く可動橋ファンがいるなら参考にしていただきたい。
— タケ (@take_all_a) August 5, 2022