志免炭鉱竪坑櫓 補修工事完了(2021年10月)
2018・H30年9月から始まった志免炭鉱竪坑櫓(福岡県志免町)の補修工事が2021・R2年10月に完了した。補修工事後の竪坑櫓の姿をお伝えする。撮影は2021年10月末。 #志免炭鉱 pic.twitter.com/QhubPxjuI0
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補修工事は大きく分けると躯体の補修、防水、建具の3項目だ。今回の工事は躯体の劣化の抑制が目的であり、耐震補強はしていない。 pic.twitter.com/s0xScBdSar
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補修工事の設計・監理は文化財建造物保存技術協会、施工は鉄建建設が担当した。 pic.twitter.com/dSeRfF7rxJ
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躯体補修の内容は次の通り。
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・コンクリートの剥離・劣化部分を除去し、モルタルで埋める。
・腐食した鉄筋を除去して新しい鉄筋を溶接、除去をしない鉄筋の露出部分は防錆剤を塗布。
・全体的に保護材を塗布。 pic.twitter.com/VigSbs2kXp
竪坑櫓と第八坑連卸坑口。 pic.twitter.com/YgaHjAiVk8
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竪坑櫓の上部。 pic.twitter.com/OlTScx8fpC
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モルタル補修部分の色を既存の躯体と完全に合わせるのは難しく、どうしても色ムラが生じてしまう。見た目はあまりキレイではないが受け入れるしかない。風雨に晒されて次第に馴染むとしても、色ムラが完全に消えることはないと思われる。 pic.twitter.com/5zKgA1f5Bt
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防水は屋上防水工事と竪樋の交換を実施。地上から屋上は見えないので防水に関して目視で分かるのは新しくなった竪樋くらいだ。 pic.twitter.com/ApqxEpsFnn
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現役時代に付いていた建具は閉山時?に全て撤去されて単なる開口部になっていたが、今回の補修工事で FIX(嵌め殺し)窓やガラリを設置している。これは内部に風雨が吹き込んだり鳥が侵入するのを防ぐための措置。 pic.twitter.com/9Hfv9X5UNJ
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昔の写真が不鮮明で元々どのような建具が付いていたかは分からない。たぶん FIX 窓という点は合っているにしても、枠の材質や見付け(幅)は違うはず。 pic.twitter.com/Js1CY3nkmJ
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国重文の工事は基本的に竣工時の “本来の” 状態への復原するものだが、今回はあくまでも劣化を抑制する目的の補修なので必ずしも正確でなくて OK ということか。 pic.twitter.com/EsPYxwez07
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天端に笠木が付いた。 pic.twitter.com/EFh9ALLt0e
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さらに、西立面の大開口部をパネルで塞いでいる。私は表面の色ムラよりこのパネルに強い違和感を覚えた(仕方ないのは分かるが)。下向き開口部の方はネット張りで済ませているのは、雨が降り込む心配が無く鳥だけを防げばよいからだろう。 pic.twitter.com/PnuTGUnF1r
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柱脚。 pic.twitter.com/LjESBl9QDv
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足下と庇。 pic.twitter.com/sEy61aH1QL
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コンクリートブロックや鉄格子は補修工事前から存在しており、工事後もそのまま残している。コンクリートブロックは現役時代のどこかの時点で、鉄格子は閉山時に設置されたものと思う(確証無し)。 pic.twitter.com/ue4CN4KPMJ
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北西側コーナー部に用途不明の木造小屋。こんなのあったっけ? と工事前の写真をチェックしたら確かに存在した。ただ、これは明らかに造り替えている。 pic.twitter.com/b6FdKs9yin
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このように補修工事前の外観の維持を基本としつつ、開口部については当時と形状が異なるであろう建具の設置や、パネルで塞いでしまうことも許容するという方針を採っているようだ。 pic.twitter.com/36BuM4MhpH
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補修工事前の姿。撮影 2011・H23年。 pic.twitter.com/3nOgx2IuzS
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補修前の写真は撮ったつもりであまり撮っていなかった。工事前後で比較したかったが肝心のアップの写真が少ない。 pic.twitter.com/Mh7f63ROqw
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柱脚部を改めて見るとコンクリートの剥落がひどいね。もっとも軍艦島に比べるとマシだけど。 pic.twitter.com/FaoGyS3Twj
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前述した謎の小屋が確かに写っている。今まで全然意識していなかったな。 pic.twitter.com/217nWHcuCr
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補修前の志免炭鉱竪坑櫓は年末年始のライトアップが恒例行事だったが、足場で覆われる工事期間中は中止された。で、工事は10月に終わったのだから2021〜2022年の年末年始は再開すると予想したものの、結局実施されなかった。 pic.twitter.com/dPwJNuIFsP
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補修後の写真をよく見たところ、どうも工事中は資材置き場の邪魔になるために撤去した投光器を元に戻していないようだ。この年末年始は町政の都合で間に合わなかっただけで、いずれ再設置すると信じているが… pic.twitter.com/TzYZv8gi26
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