直方市河川敷公園《坑夫の像》
先日、直方市石炭記念館(福岡県直方市)で開催中の「甦る旧直方駅の車寄せ -雄姿ふたたび-」(9/6まで)について述べた。解体された2代目直方駅の車寄せが移築復原されたことを受けて、同駅の歴史を振り返る企画展だ。 pic.twitter.com/avZf4lJSrb
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甦る旧直方駅の車寄せ -雄姿ふたたび-
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その展示物で直方駅90周年記念入場券と昔の駅スタンプを紹介した。これらに載っている立像は炭鉱夫の像で、かつては直方駅前にあってシンボル的な存在だったのだが、駅前ロータリーの改修に伴い、1996・H8に市内の別の場所に移設された。 pic.twitter.com/g9KPHb3Ish
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これがその坑夫像「炭(すみ)掘る戦士」。現在は遠賀川沿いの河川敷公園に立っている。撮影 2016・H28。像の移設は市が炭鉱イメージを払拭するためといわれているが、私は当時の経緯を知らないので詳細は分からない。地図 https://t.co/VT3VuRD0f3 pic.twitter.com/ZgYC2r6Kiq
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像の台座に付いているキャプション。直方駅前への建立は1954・S29。作者は直方市で育った彫刻家の花田一男。 pic.twitter.com/rH58MBD0eh
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その昔、石炭は遠賀川を航行する小舟で運ばれたが、鉄道の開通で水運は廃れた。また、河川敷公園には遠賀川改修記念碑などのモニュメントが立つ。そういう場所への坑夫像の移設は、いちおう筋が通っている。 pic.twitter.com/BhRhycrmK3
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とはいえ、普段ここを訪れるのはジョギングや犬の散歩をする人くらい。郷土史や炭鉱の歴史によほどの興味がなければ、わざわざ坑夫像を見に来ない。直方駅前で大勢の目に触れていた頃と比べると寂しい話だ。 pic.twitter.com/6juHR3sGDp
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そこで、直方市は坑夫像のレプリカを直方市石炭記念館に設置する計画を立てた。レプリカは本物の1/2サイズでブロンズ製。西日本新聞の記事では2019年3月までに設置の予定だったが、まだ実現していない。
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坑夫像レプリカ、石炭記念館周辺に設置 直方市、炭都のシンボル見直す https://t.co/ElGn5arc7Y pic.twitter.com/hutfHdAmNs
「甦る旧直方駅の車寄せ -雄姿ふたたび-」に展示されていた坑夫像のミニチュア。おそらく3Dプリンタで出力したもの。 pic.twitter.com/nHoS3QEvcv
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上から見る。ミニチュアだから可能なアングルだ。 pic.twitter.com/w2Zh5rOwFd
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もちろんレプリカではなくオリジナルを移設するのが望ましい。これが石像や銅像だったら支障はなかっただろう。なぜ市は再移設を断念したかというと、坑夫像はコンクリート製で劣化しているから。注:セメントはコンクリートの材料のひとつなのでキャプションや新聞記事の「セメント製」は誤り。 pic.twitter.com/OiNIwnbFER
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彫刻の分野は疎いのだが、昭和初期はコンクリート製の立像が盛んに作られていたらしい。特に坑夫像など労働者の像は、戦意高揚を目的に結成された軍需生産美術推進隊に属する作家が、少なくとも11体を制作した。 pic.twitter.com/T1Gazrb36j
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また、戦時中は工場や炭鉱などで働く労働者は「産業戦士」と賞賛された。直方市の坑夫像は1954・S29の制作だが、「炭掘る戦士」というタイトルや像のポーズから、戦時中の影響が色濃く残っているように思われる。 pic.twitter.com/XzxZPmli6N
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ちなみに軍需生産美術推進隊によるコンクリート製坑夫像は、福岡県内では水巻町の図書館駐車場に現存する。作者は圓鍔勝二(えんつばかつじ)。 pic.twitter.com/PbZrPJbs1i
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直方市石炭記念館の敷地には別のコンクリート製坑夫像があるが、これの詳細は把握していない。 pic.twitter.com/EkG1q03EmW
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