三井化学 片平社宅
福岡県大牟田市にある三井化学の社宅の続き。今回は片平社宅を紹介する。バルコニーや階段室踊り場が円弧を描いている点が特徴だ。初期の社宅でこういう耳目を引くデザインは珍しいと思う(入居者を募集する必要がないから)。 pic.twitter.com/uL14QZwacF
— タケ@ALL-A (@take_all_a) May 25, 2020
片平社宅は現存しており、全4棟のうち1棟は「スマイルハイツ延命寺」という一般向けの賃貸アパートになっている。その不動産情報によると竣工は1957・S32年。従って東洋東圧工業の時期の社宅である。設計者は未確認。地図 https://t.co/Obljrkr7rF pic.twitter.com/HUQ6S5SEoZ
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片平社宅も前回の白川社宅も3階建て。一方、その前に紹介した福岡県住宅協会の大正町団地と白金町団地は4階建て。初期の団地は4階建てが多く、やがて5階建てが主流になる。一方、初期も後期も東洋東圧工業の社宅は3階建てが多い。 pic.twitter.com/D8WktPOlla
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社宅は社員が住むところで、多数の入居者を集めるものではないにしても、3階建てが標準とは珍しい。そういえば山口県下関市彦島にある三井化学工場の社宅も3階建てだった。当時の東洋東圧の営繕部門はそういう設計方針を定めていたのだろうか。 pic.twitter.com/7q1FbhSoEY
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一般的には、階数を増やす=1棟当たりの戸数を多くして全体の棟数を減らした方が、建設費は抑えられる。ただ、社宅は採算性を考慮しなくてよい。東洋東圧の場合、4階だと上り下りがキツイが2階建ては棟数が増えるので、間を取って3階建てにしたのかもしれない。そういう団地初期の試行錯誤がうかがえる pic.twitter.com/YPp7nCdKmH
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手すりのデザインもなかなかユニークだ。 pic.twitter.com/JQE7lS0BDw
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三池炭鉱宮原坑の近くにあった米生社宅も片平社宅と同じデザインだった。米生社宅は解体されて、現在は世界遺産である宮原坑を訪れる観光客用の駐車場になっている。 pic.twitter.com/a5AmD8oMUw
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