三池炭鉱専用鉄道の廃線跡01(宮浦操車場 南端〜宮原踏切跡)
福岡県大牟田市と熊本県荒尾市にまたがる三井三池炭鉱は、各坑口から三池港に石炭を輸送するため、専用の鉄道路線を持っていた。それが #三池炭鉱専用鉄道 (三池鉄道)だ。1997・H9の炭鉱閉山で鉄道も廃止となるが、操業中の三井化学大牟田工場に通じる部分だけは存続した。 pic.twitter.com/YWReQRSbf4
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
そして先日述べた通り、その三井化学専用鉄道(写真は同線の宮浦操車場)も2020・R2年5月で廃止される。また、炭鉱閉山時に廃止された部分のうち、宮原坑の北部(早鐘踏切跡)から万田坑を経由して三池港までの廃線跡は、2015・H27に世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産に登録された。 pic.twitter.com/6Ebkz9Yfio
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
つまり、三池炭鉱専用鉄道の軌道は2020年3月現在、次の3種類の状態に分けられる。(1)世界遺産「明治日本の産業革命遺産」に登録された廃線跡、(2)世界遺産に登録されていない廃線跡、(3)三井化学専用鉄道。ただし(3)は今年5月の廃止後に(2)と同じになる。
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
この航空写真には、三池炭鉱専用鉄道のうち宮浦操車場の南端から宮原坑を経由して諏訪川橋梁までの区間が写っている。国土地理院 空中写真(MKU622-C10-10 撮影 1962 昭37)をトリミングして加工。もちろん当時は三池炭鉱の操業中だが、宮原坑は閉坑している。 pic.twitter.com/9RDZtI4rug
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
同じ範囲の現状。国土地理院 空中写真(CKU201616-C6-109 撮影 2016 平28)をトリミングして加工。 pic.twitter.com/VjE8t0ltBV
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
前置きは以上。さて、ここからは三池炭鉱専用鉄道の廃線跡について、三井化学専用鉄道 宮浦操車場の南端(写真)から先の状況を紹介していきたい。撮影は2014・H26年5月だが現在まで大きな変化はない。場所はココ→ https://t.co/RyuZwMgVaO pic.twitter.com/O1Y2klTo48
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
宮浦操車場の南端から廃線跡の方向を見る。民間企業の敷地なので入れない。この地点から早鐘踏切跡までの短い区間が前述した「(2)世界遺産に登録されていない廃線跡」に該当する。 pic.twitter.com/1lzGgVhkNx
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
廃線跡に入れないので別の道で早鐘踏切跡に移動。加筆したラインが廃線跡を示す。左手が宮浦操車場方面、右手が宮原坑方面だ。場所はココ→ https://t.co/P7ThrKptn9 pic.twitter.com/BM7tfW31gI
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
早鐘踏切跡から宮浦操車場方面を見る。ここは少しだけ廃線跡に入ることができる。2014年5月当時は複線のうち片方のレールが残っていた。たぶん今もあると思う。 pic.twitter.com/qgaTtnOBP5
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
フェンスに遮られてこの先は進めず。 pic.twitter.com/xOUUa73wn1
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
フェンス越しに奥を見る。両側の配管は水道だと思うが、現役かどうかは分からない。 pic.twitter.com/DiXgRKWcUf
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
振り返って早鐘踏切跡の方向を見る。 pic.twitter.com/Z9U8HBDkMy
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
早鐘踏切跡から宮原坑の方向を見る。ここから先の廃線跡が世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産「三池炭鉱専用鉄道敷跡」に登録された区間だ。2014年5月当時は宮原坑を示す小さな標識しかなかったが、現在は大きな看板が立っている。 pic.twitter.com/O2w7DLCmTu
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
出典:内閣官房 地域活性化統合事務局 平成25年8月20日「稼働資産を含む産業遺産に関する有識者会議(第3回)の開催について」参考資料 審議案件の概要について=「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」について https://t.co/B34x7tXQfa を加工。 pic.twitter.com/aF9Ka8BzhR
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
この図は「明治日本の産業革命遺産」における三池炭鉱関係の構成資産4つ「三池港」「万田坑」「宮原坑」「三池炭鉱専用鉄道敷跡」の範囲を示している。線状の部分が「三池炭鉱専用鉄道敷跡」だ。
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
三池炭鉱専用鉄道おける世界遺産の部分は、目測で判断して全長の半分強といったところだろうか。なお、世界遺産の対象は三池炭鉱専用鉄道の本線のみである。基本的に今回の話も本線に限定しており、支線についてはほとんど言及しない。
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
世界遺産の廃線跡を宮原坑に向かって進む。半ば埋もれて分かりにくいが、複線のうち片方はPC枕木が残っている。レールはない。宮原坑周辺の地形はけっこう起伏があり、線路は切り通しになっている。 pic.twitter.com/2uSLLbyyW9
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
切り通しに架かる古レール製の跨線橋。竣工年や名称は分からないものの、かなり古い橋だ。「黒橋」という名前だと聞いたことがあるが、大牟田市内には同名の橋が別に存在するので、混同しないよう注意したい。便宜上、宮原坑付近の跨線橋と呼ぶ。 pic.twitter.com/HjNMRBNfnL
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
宮原坑付近の跨線橋。撮影 2013・H25。 pic.twitter.com/EQ0VYFbpSh
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
2014年5月の撮影分に戻って、跨線橋の上から廃線跡を見る。向こうに宮原坑の竪坑櫓が見える。手前の小さな踏切は宮原踏切という。 pic.twitter.com/uzuunDY7Kh
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
宮原踏切跡。ここだけレールが残っている。また、水路の擁壁はレンガ造だ。 pic.twitter.com/o2whtUZjsA
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
水路に架かる古レールは、列車の重量に耐えられるとは思えないので、廃線後に架け替えられたものではなかろうか。 pic.twitter.com/s2SsgViWis
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日
ここで一旦区切る。なお、世界遺産の廃線跡は立入が規制されている。今回のレポートは2014年の探索で、当時は登録決定の前で規制が緩かったのでアップしても差し支えないと判断した。現在の立入は、現場を荒らさなければ短時間くらいは… まあ、その辺は自己責任で判断していただきたい。
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2020年3月11日