2019年5月 熊本旅行04 団地
2019年5月に行ってきた熊本県八代市・人吉市地域の報告、速報版 団地編。市営 高島団地(1981〜82・S56〜57年度、熊本県八代市高島町)。南面平行配置の板状住棟が6棟と給水塔。極めてオーソドックスな団地である。 #danchi pic.twitter.com/54xXdtm4nv
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2019年6月13日
八代市は熊本県では数少ない中心部に工場を抱える工業都市だが、中心から少し離れるとのどかな田園風景が広がる。背後の煙突は日本製紙八代工場のもの。 pic.twitter.com/kiZ99qHtn2
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住棟は一般的な4階建て階段室型。天端にきちんと庇を付けている、階段側立面にサービスバルコニーを設けているといった部分に、設計者の誠実さがうかがえる。 pic.twitter.com/xEiPRXSi3I
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給水塔はボックス型。給水塔にリブというかフィン(ひれ)状の装飾を付ける手法はよく見られる。高島団地の場合、頂部のフィンも少し反らせている点が特徴だ。 pic.twitter.com/J9cMZ18zrZ
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市営 築添団地(1976〜80・S51〜55、熊本県八代市築添町)。前述した高島団地の近くにあり、建設は築添団地の方が先である。同じく南面平行配置の板状住棟で棟数は10。 pic.twitter.com/fOK7xGaeHL
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団地の規模の割に公園が広い。これは地域の公園を兼ねているのかもしれない。 pic.twitter.com/Ns0qtj8LsL
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給水塔のタイプはむき出し型。鉄骨造ではなく鉄筋コンクリート造のむき出し型はかなり珍しい。 pic.twitter.com/zPJQG9AUrt
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今回の旅行における一番の目的、日本製紙八代工場 日置社宅の給水塔(1950年代?、熊本県八代市福正町)。一応、とっくり型に分類されるが、滑らかな曲線と上下双方への広がり、上下対称な形状は、和楽器の鼓(つづみ)に近い。 pic.twitter.com/koi6xmS9Ba
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類似の給水塔は大阪府にいくつか存在する。それらと比べるとこちらは広がり方が控えめだ。神戸タワーに似ているが日置社宅の方が早い。神戸タワーは双曲面構造という形状が採用されている。おそらく日置社宅の給水塔も(本当に成立しているのか、それに近いだけかは分からないが)この構造によるものだ pic.twitter.com/t0m2UlbpUt
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地方都市にこんなユニークなデザインの給水塔がひっそりと建っていたりするので、団地界の中でも社宅は本当に奥が深い。 pic.twitter.com/YCoXGO1ejo
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流藻川団地(1971〜75・S46〜50、熊本県八代市高下西町・本野町)。読みは「りゅうそうがわ」。1〜2階建ての低層団地にも給水塔が設置されるケースは稀にある。ただ、このように小型の給水塔を複数設置した団地は初めて見た。 pic.twitter.com/AHIahZbiPn
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流藻川団地には小型給水塔が6基も存在する(うち1基は廃止と見られる)。なぜ大型の1基に集約しなかったのか、そもそもなぜ平屋建てにもかかわらず受水槽からの圧送方式を採用しなかったのだろうか。何か理由があるはずだが分からない。 pic.twitter.com/0gw3yqfcdJ
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見た目はビルの屋上にある高置水槽を地面に置いたという感じ。 pic.twitter.com/KL1UBAeMOI
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旧日本セメント八代工場 松高社宅 / 旧住宅営団 河原町団地(1942・S17頃、熊本県八代市松崎町)。『熊本の近代化遺産【下】』(熊本産業遺産研究会・熊本まちなみトラスト、弦書房)によると、もともとは軍需工場用の住宅団地として住宅営団によって約100戸が建設された。 pic.twitter.com/H4CbTDzQ6P
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そのうちの13棟28戸を1943・S18に日本セメントが社宅として買い上げ、昭和40年代に従業員優先で払い下げられた。住宅営団の戦時下での標準型「乙四型」とのこと。同書には松高社宅は3棟現存と載っているが私が確認できたのは2棟。残る1棟が解体か見落としかは分からない。 pic.twitter.com/AoF0e2NVtD
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最後は人吉市の市営 西瀬団地(1990〜93・H2〜5、熊本県人吉市下戸越町)。住棟は当時流行したポストモダンに和風を取り入れたデザインだ。 pic.twitter.com/X2UEb1tawQ
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板状住棟の平行配置を避け、瓦屋根を載せた小規模なRC造住棟をズラしながら並べて集落的な景観を形成している。バブル時代だからこそできた団地。もうこういう計画は難しいだろうな。設計者は未確認。 pic.twitter.com/oNsRRHQOtI
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一方、給水塔はシンプルなデザインに抑えている。 pic.twitter.com/wy7xB4F4sI
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西瀬団地は球磨川沿いの台地に建てられている。住棟の和風デザインとその配置は景観と上手く調和している。また、給水塔の白いシンプルな形状は豊かな自然環境との対置を意識したものではなかろうか。 pic.twitter.com/oR7vPy086W
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ちなみに、日本中の団地の給水塔を巡り歩いている日本給水党の党首UCさん @watertowerUC は、著書『団地の給水塔大図鑑』(シカク出版)の中で、人吉駅から西瀬団地まで40分かけて歩いたと述べている。私も建築巡りでけっこう歩くけど車も使う。駅からあそこまで徒歩で… マジっすか… pic.twitter.com/MbyG7l2Mz5
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