肥前さが幕末維新博覧会 オランダハウス / 旧佐賀銀行呉服町支店
明治維新を主導した4藩「薩長土肥」=鹿児島・山口・高知・佐賀の各県は、明治改元から150年にあたる今年(2018)、様々な記念イベントを開催している。佐賀県のイベント名は「肥前さが幕末維新博覧会」という。会期は2018/3/17〜2019/1/14。 pic.twitter.com/XdfPsUVuf6
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2018年12月27日
肥前さが幕末維新博覧会における佐賀市内の会場のひとつに「オランダハウス」がある。西洋技術の導入に際してオランダ(蘭学)に多くを学んだ歴史を背景に、佐賀県とオランダの交流を深めるためのパビリオンである。 pic.twitter.com/6aNFjwetb3
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会場は旧佐賀銀行呉服町支店(清水組 / 現 清水建設、1934・S9)を活用したもの。戦前の銀行によく見られる古典様式の建築だ。さが維新博では他の会場も既存建築物の活用を基本としている。 pic.twitter.com/IPCMojV6am
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これは20世紀末に各地で流行った地方博覧会と大きく異なる。パビリオンを新設する金が無いという事情はあるにせよ、既存建築物を積極的に活用した点は、リノベーションなどの考え方が浸透して成熟した結果だと好意的に捉えたい。 pic.twitter.com/FPXcHzY7qF
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オランダハウスの内部。銀行時代の内装は意図的にそのままにして、それと対比するようオレンジ色のブースを入れ子状に設置している。 pic.twitter.com/V1pzrP6HJI
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旧佐賀銀行呉服町支店の解説と、オランダハウスとして活用するにあたっての設計主旨。リノベーションを担当したのは佐賀市出身の西村浩氏 / ワークヴィジョンズ。アドバイザーにオランダのクーン クリンカース氏が参加。 pic.twitter.com/o0JLxHOHql
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付け加えると、西村浩氏はオランダハウス前の空き地にコンテナを用いた地域交流施設「わいわい!! コンテナ2」も手掛けている。 pic.twitter.com/EKVJNOIHcO
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わいわいコンテナはさが維新博とは別のプロジェクトだが、会期中はオランダの軽食を提供している。左のスープがそれ。名前は記録を撮り忘れた。 pic.twitter.com/OP1J82SuSf
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話をオランダハウスに戻す。アムステルダムと佐賀市は水路網が発達した都市という共通点があり、ブースの外側には両市の水路の地図やデータなどが記されている。 pic.twitter.com/LIKibIbza0
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佐賀市で水路(クリーク)の保全と活用を行っている「さがクリークネット」の活動を紹介するパネル。 pic.twitter.com/3ni9sbADOb
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さが維新博の会期中、さがクリークネットはオランダハウスを拠点にクリークをカヤックや和舟で航行するイベントを実施している(要予約)。私は未体験。乗ってみたかったが会期末なのでもう空きがないかも。 pic.twitter.com/m8dHCpZSUu
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ブースの内部は、オランダから招いたアーティストが佐賀に滞在しながら作品を制作・展示するギャラリーになっている(この方法をアーティスト イン レジデンスという)。写真は2018年8月の状態で、内容は度々入れ替わっている。 pic.twitter.com/ePuAsuU0bz
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2018年11月時点ではオランダのデザインユニットKCCMの作品を展示していた。KCCMは公共空間・景観デザイナーの二人組で、佐賀滞在中は市内のクリークをくまなく調べてその結果を作品として表現した。 pic.twitter.com/j2uPfSLV0H
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「佐賀のクリークで見つけたものコレクション」(KCCM、オランダ) pic.twitter.com/Lxn4yXblkc
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「川岸の拓本」(KCCM、オランダ) pic.twitter.com/60VZsbWPIN
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その他の展示物。日本とオランダのアーティストの協働による有田焼のモダンデザイン。 pic.twitter.com/VioANn0JzP
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オランダの建築家・デザイナー、リートフェルトの名作「赤と青の椅子」(1918年)。会場では実際に座ることができる。板材と角材で構成されているが座り心地はけっこう良い。 pic.twitter.com/WWIo1NPgob
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このように、さが維新博では明治維新における佐賀の役割を紹介するだけでなく、維新との関連性がさほど高くないテーマを取り上げた現代アートにも表現の場を設けている。これは以前に紹介した県立博物館の土木展も同じだ。 pic.twitter.com/cF4KA5ORPS
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薩長土肥の他の3県のイベント内容を完全にチェックしたわけではないが、現代アートへの積極性はさが維新博が突出していると思う。この点は大いに評価したい。
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