海老津赤レンガアーチ付近にある別のレンガアーチ橋の痕跡
九州で最初に鉄道路線を開業したのは九州鉄道という会社で、博多駅から南北に線路を延ばして順次開通していった。それが今の鹿児島本線なのだが、当時と現在の線路の位置は全く同じではない。線路の切り替えで廃止された旧線跡が随所に存在する。 pic.twitter.com/p2eJRYavqX
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2018年9月8日
そのひとつが福岡県岡垣町と宗像市の間、海老津〜教育大前の城山(じょうやま)峠のルートだ。ここは1890・M23に開通した遠賀川〜赤間に含まれる。当初、城山峠はトンネルではなく山越えだったため、切り通しを設けても補機の後押しが必要な急勾配にならざるを得なかった。 pic.twitter.com/G68KsatjXi
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そこで、1909・M42に城山トンネルが開通して切り替えられ、山越えのルートは廃止された。その旧線跡に「海老津赤レンガアーチ」と呼ばれるレンガアーチ橋が残っている。これは鉄道ファン以外でも地元の郷土史に興味がある者なら誰もが知っている有名な遺構だ。 pic.twitter.com/qPRsc0ZDH9
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海老津赤レンガアーチは遺構に後年付けられた名前で、橋梁としての正式名称は未確認。写真右奥に現在の鹿児島本線を走る列車が見える。場所は福岡県遠賀郡岡垣町海老津1、Googleマップ https://t.co/JB9N9U3WBz pic.twitter.com/qsrLA7ikql
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さてここからが今日の本題。実は、海老津赤レンガアーチのすぐ近くに別のレンガアーチ橋の痕跡があることをネットの情報で知って、たぶんこの辺だろうと見に行ってきた。写真左の土が盛り上がった部分は旧線の築堤。 pic.twitter.com/CBcRgmMnBb
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おお、確かにあった。レンガアーチ橋を解体したものの、地盤面から下はそのままなのか。ということは掘ったら基礎が出てくるね。レンガの目地と道路の向きが斜めにズレているが、まさか「ねじりまんぽ」だった? いや、解体後に道路の位置が変わっただけかもしれない。 pic.twitter.com/XslgeBvA2A
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露出面はレンガを斫っているようで、刻印の有無は確認できない。 pic.twitter.com/mdgdta6KFZ
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これは斫られていないレンガ。刻印は無い。 pic.twitter.com/mR6s6exZZ3
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築堤の上から城山峠の方向を見る。電柱の先、樹木が生い茂っているところに旧線が延びていた。右奥に切り替え後の新線、つまり今の鹿児島本線の架線が見える。 pic.twitter.com/5SydFXaMiU
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旧線跡のレンガ遺構(左の矢印)と、道路の先に鹿児島本線のレンガアーチ橋(右、道勢橋梁という)がチラッと見える。 pic.twitter.com/HIrBBE2uZh
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これが道勢橋梁。 pic.twitter.com/4wczulUbR0
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付け加えると、道勢橋梁近くの海老津側には広丸橋梁がある。 pic.twitter.com/YSy5MZv9Af
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右奥の盛り土が旧線の築堤で、それが途切れたところにレンガアーチ橋の痕跡がある(白い車は私のではない)。 新旧築堤の高低差から山越えとトンネルの違いが読み取れる。 pic.twitter.com/rd6hlY4Spn
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それぞれの位置関係。 pic.twitter.com/BB20KCQXDN
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城山トンネルの海老津側坑口。左は1909・M42開通、右は1961・S36開通。明治期の左のトンネルは複線の幅で造られ、開通翌年に複線化したが、電化に際して架線を張るには幅が狭かったため、もう1本トンネルを建設して上下線は別々のトンネルとなった。旧線は左上を通っていた。 pic.twitter.com/VRTupB7GNE
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城山峠旧線の全ルートについてはこちらの記事が特定している。山の中も藪漕ぎを厭わなければだいたいトレースできるようだ。
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鳥島チャンネル > 鹿児島本線城山峠旧線(峠越えルート)調査報告 https://t.co/kxWp47Y4cr
城山峠の旧線跡の遺構がもうひとつあったのを忘れていた。教育大前駅の西側にある石松橋梁だ。同駅付近は鹿児島本線のすぐ横の県道69号が旧線跡で、石松橋梁は県道と線路の橋がピッタリ接している。手前が新線(現 鹿児島本線)のレンガ橋台、奥が旧線のアーチ橋で、今は県道が上を通っている。 pic.twitter.com/luN8zoYbVm
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旧線側の立面。コンクリートに覆われているが、笠木はそのままだ。 pic.twitter.com/H9XYNfel5t
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新旧の境目。表面のコンクリートが剥離して本来のレンガが見える。 pic.twitter.com/gcOrNjdeyq
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