熊本市役所花畑町別館 / 旧熊本貯金支局(解体済)のパーツ
2018/3/16〜18に熊本市の早川倉庫という場所で「花畑町別館にまつわる6の問いかけ」というイベントが行われた。主催は「けんちく寿プロジェクト」。熊本地震後に解体された熊本市役所花畑町別館 / 旧熊本貯金支局(山田守、1936・S11)に関する企画展である。 pic.twitter.com/I8n4unUkM4
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2018年4月8日
熊本市役所花畑町別館は1936・S11に熊本貯金支局として竣工した。設計は逓信省営繕課の山田守。地下1階 地上4階、RC造(ただし4階は後年の増築)。良好な状態で使われてきた逓信建築だったが、2016・H28の熊本地震で被災して閉鎖、翌年に解体された。写真は閉鎖中のとき。 pic.twitter.com/WkqJX6LZ0H
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花畑町別館 / 旧熊本貯金支局を解体する際、熊本市は建築的に価値がある十数点のパーツを保存していた。「花畑町別館にまつわる6の問いかけ」ではこれらを展示し、「山田守建築の特徴とは」「逓信建築ってどんな建築」など6つの観点を通じてこの建築を振り返った。 pic.twitter.com/sSnZ7XstaZ
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次の展示の機会がいつあるか分からないので、保存されたパーツをここで紹介しておく。まずはプリズムガラス。たいへん珍しい四角錐のガラスブロックで、私は初めて見た。寸法は W95 D90 H95(キャプションは企画展のパンフレットから)。 pic.twitter.com/kLhwyVmMIJ
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丸ガラスブロック。サイズはφ128 とφ120 の2種類。丸型は古い建築でしばしば見かけるが、単体を見たのは初めて。 pic.twitter.com/SaTPe7Y5lQ
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郵便シュート。 pic.twitter.com/rJaiXcFwN0
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鋼製扉(守衛室)。 pic.twitter.com/EiQBxRtdmm
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中断していた企画展「花畑町別館にまつわる6の問いかけ」、熊本市役所花畑町別館 / 旧熊本貯金支局(解体済)のパーツ展示の続きです。これは鋼製窓。 pic.twitter.com/hpcdQyBhpe
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2018年4月14日
木製扉。 pic.twitter.com/ZgpFBo8q1n
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室名プレート。書体はもちろん、略字としてもなかなか個性的だ。特に「変」と「室」は一部の横線を妙に延ばしていて、「室」はこの一字だけ見ると判読にちょっと悩むだろう。 pic.twitter.com/PZFHYWc58R
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エレベーターの表示プレート。 pic.twitter.com/ndRzsWA3kk
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屋内消火栓(埋め込み式)。外付け式も展示されていたが、ほとんど同じなのでそちらは省略する。 pic.twitter.com/oRFIPosu9o
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熊本市役所花畑町別館 / 旧熊本貯金支局(解体済)のパーツ展示の続き。有田焼の外壁タイル。 pic.twitter.com/tlli2Z0SlP
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2018年4月15日
外壁タイルの再現模型。建築本体はいつの頃かは分からないが吹付仕上げが施されてしまい、オリジナルのタイルは見えなかった。このようないいタイルが使われていたとは。 pic.twitter.com/zlGgZIPqUk
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有田焼のタイルといえば、天神ビル(1960・S35、福岡市)や御堂ビル / 竹中工務店大阪本店(1965・S40、大阪市)が知られるが(どちらも岩本博行 / 竹中工務店の設計)、1936・S11という早い時点で山田守が採用していたのは知らなかった。岩本氏はこのことをご存じだったのだろうか。 pic.twitter.com/ciJIy04J3l
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「熊本市役所花畑町別館」のプレート大小。市役所に移管された際(1975・S50)のパーツなので、山田守 / 逓信省と直接の関係はないが、この建築の歴史を語る上では重要なものだ。 pic.twitter.com/uRIsMyaDW8
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2018年4月15日
エレベーター(EV)の表示プレートについて補足。EVは昭和30年代の設置といわれており、山田守は既に独立しているので関与はしていない。おそらくEVメーカー(日本エレベーター)の既製品だろう。右は各室の番号札のようだが、貯金支局と市役所別館のどちらの時期のものかは未確認。 pic.twitter.com/2IgSn4uXNi
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何点か省略したがこれでパーツの紹介は終わる。熊本市はパーツを保存したものの今後の扱いは未定らしい。この企画展のトークイベントに登壇されたY田Y子さん(山田守のお孫さん)は、博物館に入れるのではなく何かの建築に活用してはどうか、ボロボロになるまで使った方が山田守の本望だろうと言われた
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参考資料。「花畑町別館にまつわる6の問いかけ」のリーフレット(けんちく寿プロジェクト)、および「熊本ビル部」さんのリーフレット。どちらも非売品。 pic.twitter.com/3erEIOPVxj
— タケ@ALL-A (@take_all_a) 2018年4月15日
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